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『 カウンセリング & 伴走型ソーシャルサポート 』は
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とちぎステップ家族相談室
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わたしたちは
ひとりぼっちじゃない。
不登校傾向にある子ども(中学生)たちの親は、子どもの状態をどのように捉えているのでしょうか。
先にも紹介しました「不登校傾向にある子どもの実態調査(日本財団が2018年に実施)」では、学校生活をめぐる子ども(中学生)の特徴(タイプ)を下表のとおり6群にわけ整理しています。そして、不登校傾向にある中学生(年間欠席数は30日未満)は10.2%で約33万人と推計されました。この約33万人という人数は、文部科学省が調査した不登校中学生の数の約3倍となり、約10 人に1人が不登校傾向にあることが調査結果から浮き彫りになりました。
① -1 |
不登校 | 学校に行ってない状態が一定期間以上ある 【主な特徴】年間30日以上(文科省定義内)学校に行っていない | 30日以上欠席 (3.1%) |
10万人 (3.1%) |
-2 | 学校に行ってない状態が一定期間以上ある 【主な特徴】1週間以上連続(文科省定義外)など一定程度学校に行っていない | 1週間以上連続欠席 (1.8%) |
33万人 (10.2%) | |
② |
教室外登校 | 学校の校門・保健室・校長室等には行くが、教室には行かない 【主な特徴】保健室登校、図書室登校、校長室登校、校門登校など 頻度:「月2〜3回以上、もしくは1週間続けて」 |
学校内で行動表出 (4.0%) | |
③ | 部分登校 | 基本的には教室で過ごすが、授業に参加する時間が少ない 【主な特徴】給食登校、遅刻や早退が多い 頻度:「1ヶ月に5日以上」、1日に何度か一時的に保健室などで過ごす | ||
④ |
仮面登校A 授業不参加型 | 基本的には教室で過ごすが、皆とは違うことをしがちであり、授業に参加する時間が少ない 【主な特徴】授業がつまらない、または授業内容とは別に追求したい・学びたいことがある 頻度:「月2〜3回以上、もしくは1週間続けて」 | ||
⑤ |
仮面登校B 授業参加型
| 基本的には教室で過ごし、皆と同じことをしているが、心の中では学校に通いたくない・学校が辛い・嫌だと感じている 【主な特徴】行動表出なし 頻度:「毎日」 | 学校内で行動非表出 (4.4%) | |
⑥ | 登校 | 学校に馴染んでいる | (86.7%) | 約282万人 |
ここでも、「不登校傾向にある子どもの実態調査(日本財団が2018年に実施)」の結果(親への事前調査結果)に触れてみたいと思います。まず、明らかになったのは、不登校または不登校傾向にある子どもの親は「(自分の子どもは)学習面や運動面、行動面において何かしら困難がある」と思っている比率が高いことです。また、「心身・発達上に障害があると診断されている」とする親も多かったです。そして、前述の表[学校生活をめぐる子ども(中学生)の特徴(タイプ)の6群]の中でも特に④(仮面登校A:授業不参加型)の親は、「医師による診断はなされていないが、学習面や運動面、行動面において何かしら困難がある」との回答率が3割と高かったのです。
小学校高学年以降(プレ思春期・青年期)の第二次性徴の始まりは、個々人の個性や特性をより際立たせ始めることを「不登校とそのケアについて考える①」で紹介しました。それ故、そこまで見えにくかった一人ひとりの違い(個性や特性)がより際立ち始め、そうした親の見方(ここでの困難という言葉に内包されている“生きにくさ”や“生きづらさ”)を自ずと促すのだとも言えましょう。
「不登校とそのケア」を考える②
引用・参考文献 : 日本財団 不登校傾向にある子どもの実態調査(2018年10月実施)結果.