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『 カウンセリング & 伴走型ソーシャルサポート
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「うつ(抑うつ障害)のケア」を考える①

G-1.「うつ(抑うつ障害)のケア」を考える①

ご質問&インデックス

  • Q1
    「ストレス」について聞きたいです。
  • Q2

    「ストレス」は、どのような反応を人に引き起こしますか。

  • Q3
    ストレスフルな場面(ストレスを強く感じる状態の場面)には、どのように対処したら良いのでしょうか。

応答(室長からのメッセージ)

Q1.「ストレス」について聞きたいです。

 人の身体はさまざまな脅威(暑すぎる気温、生活における日常的な心理的ストレス、体の痛みなど)にさらされても、通常は、一定のバランスを保てています。このバランスに乱れをもたらす緊張を「ストレス」と呼ぶようになりました。

 ただし、このストレスは、人によって感じ方受け取り方が異なることがその特徴でもあります。

 そうしたことから、ラザルスとフォルクマンは次のように考えました。それは、ストレスを人がある刺激を自分への脅威と感じるか、自分とは関係のないものと認識するかという、「評価」と定義したのです。

 つまり、ストレスは、人に負担や苦痛をもたらす刺激やそれへの反応ではなく、「環境からもたらされる刺激をその人がどのように評価するか(感じ取り方や受け取り方)によって決まる」との理解です。

Q2.「ストレス」はどのような反応を人に引き起こしますか。

 「こころ」「からだ」「行動(振る舞い)」にストレス反応が表れます。

 こころの側面では、イライラ感の増大、集中力の低下、落ち込み気分(抑うつ感)、自責感・自罰感の増大、興味・関心の減弱、疲労感の増大、からだの重さ感の増大などが顕著になります。

 また、からだの側面では、腰痛、胃痛(胃潰瘍など)、動悸・息切れ、睡眠障害(入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒、過眠など)、便秘や下痢、食欲低下や食欲亢進などが顕著になります。

 そして、行動(振る舞い)の側面では、ミスや不注意による失敗の増加、飲酒量の増加、過度の浪費などが顕著になります。

Q3.ストレスフルな場面(ストレスを強く感じる状態の場面)には、どのように対処したら良いのでしょうか。

 お一人おひとりの、「いま、ここ」での状況(休める状況にあるのか、相談できる相手はいるか、気分転換の方法を自分なりに見い出せているかなど)や特性(パーソナリティ特性など)などにより異なります。

 ここでは、メンタルヘルスにおける「危機」との視点から説明させていただきます。

 ストレスフル(ストレスを強く感じる状態)となり得るさまざまな出来事が、人生にはつきものです。例えば、愛する者の死であったり、失恋であったり、解雇であったり、突然の病気など、予測のつかない、いずれも自分ひとりではどうしようもない状況に直面する時です。また、入学や卒業、結婚や出産、就職や定年退職など、誰もが自身の成長ととも通り抜ける際にも、実は、危機が潜んでいます(一般的には、結婚や就職などは幸せなこと、との感覚で扱いがちです。しかし、メンタルヘルスに取っては、相当ストレスフルでリスクの高い場面なのです)。

 こうしたストレスフルな場面で、人は、それまで使い慣れた問題解決手段を使い対処します。使い慣れた自分自身の守り方で対処するとも換言できましょう。

 しかし、それによっても解決できずに、心理的なバランスを失った状態に陥ることがあります。この心理的なバランスを失った状態を「精神的危機」と呼びます。

 この危機には、安全な場で、安全な他者による情緒面でのサポートと、休業手当や自立支援医療の手続きなどのサポートを受け休職しケアを受けるなどの具体的・実際的な支援の双方が必要になります。

 当相談室では、そうした視点を踏まえつつ、「ご相談者のニーズ(いま、必要なこと)」に適うよう“カウンセリングとソーシャルサポート”を提供し、伴走・協働いたします。

「うつ(抑うつ障害)のケア」を考える①

引用・参考文献 : グレン・O・ギャバ−ド 著(2019)精神力動的精神医学 その臨床実践 第5版(DSM-5®準拠).岩﨑学術出版社.

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